2021年3月14日、アイルランド共和国の医療および個人向け社会サービスの提供を担当するHealth Service Executive of Irelandは、早朝にContiランサムウェアの攻撃を受け、すべてのITシステムをオフラインにしなければなりませんでした。この攻撃により、アイルランドの医療システムは麻痺状態に陥り、最大で80%の予約を取りやめなければなりませんでした。
このランサムウェア攻撃は、米国のコロニアル・パイプラインへのランサムウェア攻撃「DarkSide」に続いて起こったもので、現在、アイルランドに対する史上最悪のサイバー攻撃と呼ばれています。アイルランド国立サイバーセキュリティセンターは、システム上にCobalt Strikeビーコンを発見しており、これはContiランサムウェアを実行する前に、環境内で横方向に移動するために使用されたことを示唆しています。
この攻撃の結果、救急外来や放射線治療の予約、MRI、婦人科の受診、内視鏡検査など、多くの医療サービスに大きな影響が出ました。システムのロックアウトとシャットダウンのため、ワクチンシステムには影響がなかったものの、Covid-19検査の結果と分析が遅れました。
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